ポルケピック・トリコター
フランスのニットアトリエ
食器のセーター、”石虫”クッション、おもちゃのカーディガン…
私にとっての編みものは、素材から何かを作るということ以上に、普段感じた何気ない多種多様なインスピレーションから自由に現れたイメージを具体化できる嬉しい方法です。
そうして一つ一つ私の手から生まれたものが皆さんの想像力を掻き立て、やわらかであたたかな自由な新しい世界に誘うものであることを願っています。
Photo : ©︎Shino Ayumi
ポルケピックとは、フランス語で「ヤマアラシ」のこと。
ドイツの哲学者ショーペン・ハウエルの寓話「ヤマアラシのジレンマ」のヤマアラシたちのように、居心地のよい距離を探し、時に傷付き、離れ、それでも温かさを求めながら日常を営む、自立と同時にぬくもりを求める私たち。そんな現代人のオアシスとなるような、全てのポルケピックに寄り添った、身も心も”あたたかな”ニット作品づくりを目指しています。
自然素材にこだわりつつ、蚤の市で見つけたヴィンテージのボタンやビーズ、フランスの田舎で紡がれた糸、アフリカンファブリック、刺繍など、様々なドキドキする材料やテクニックをインスピレーションのままに取り入れ、シックでありながら遊び心のある大人のためのニット作品を、一点一点ハンドメイドでつくっています。
不揃いな編み地も愛すべきエッセンスとして大事にし魅力的に変える、そんなパリジェンヌの作法を心がけています。
2017年、オンラインストアを立ち上げました。
フランスの材料やオリジナルのキットなどを販売しています。
世界中の方々に、ポルケピック目線で見つけたフランスの素晴らしい素材や編み方など紹介していきたいと思っています。
2018年、オリジナルの毛糸の企画生産を開始しました。
100%ナチュラルなフランス製を心がけています。
最初のシリーズ「PARIS NATURE(パリ・ナチュール)」は、パリの草木染め工房「Whole Concept」でフランス製ウール糸を染めていただきました。
パリ感覚のナチュラルな色彩が素敵なスーパーウォッシュヤーンです。
2021年、フランス・オーヴェルニュ地方の「Mirefleurs (ミルフルール)」村でポルケピックによる手染めウール「MIREFLEURS」の製作を開始しました。
2023年、会社の所在地含め、完全にミルフルール村に転居しました。
ガスニエ実希子
1973年、京都生れ。
高校卒業後渡仏。 油絵を勉強しながら個展などを行ない、その後、パリ国立美術学校(ボザール)へ進学、中退。 フランスの広告代理店を中心に、デザイナー、アートディレクターを務める。 結婚を機に、Porcs-épics Tricoteur(ポルケピック・トリコター) として、ニットの作家活動を始める。 現在は、東京、京都、パリを中心に作品やキットの店頭販売、または自身のオンラインストアで販売している。 (写真 : ©️ Ayumi Shino)